ソニーの以前の約束と矛盾しているとの指摘も
PlayStation Storeで購入した映画や番組551本が視聴不能に。ソニーが英国で通知

ソニーは英国のPlayStationユーザーに対し、制作・配給会社StudioCanalの映画や番組について、過去に購入した作品を今後は視聴できなくなると通知した。影響を受けるユーザーは9月1日以降、PlayStation Storeで購入した551本の映画や番組をストリーミング視聴できなくなる。
ソニーは公式リリースで、「コンテンツライセンス契約」により、英国ユーザーは『アウトレイジ』や『パディントン』『パンズ・ラビリンス』『死霊のはらわた』『ターミネーター2』などの人気作品を視聴する権利を失うと説明している。
さらにSNS上では、ソニーがユーザーに送ったとされるメールも公開されているが、返金や補償については一切言及されていない。
もっとも、ソニーとStudioCanalが新たな契約を結び、購入済みコンテンツを引き続き視聴できるようになる可能性は残されている。同様の事例は2023年にも起きており、当時ソニーは米国のPlayStation Storeで購入されたディスカバリーチャンネルのコンテンツをユーザーのライブラリから削除すると通告した。この時も返金は約束されていなかった。
しかし、ユーザーから猛反発を受けた結果、ソニーはディスカバリーとのライセンス契約を更新し、「2023年12月31日に予定していた削除は行わない」と発表を修正した。もっとも、この措置は「少なくとも今後30か月はアクセスできる」という期限付きであり、問題が再燃する可能性は残されている。
一方、ソニーは2022年、ドイツとオーストリアのユーザーを対象にStudioCanal作品314本をライブラリから削除済みである。さらに最近では、アニメ配信サービスFunimationをCrunchyrollへ統合したことに伴い、ユーザーのFunimationデジタルライブラリも削除している。
また、ソニーはデジタルストア事業を縮小しており、2021年8月には映画や番組のレンタルおよび購入販売(VODサービス)を終了した。仮にStudioCanal側が契約継続に前向きだったとしても、ソニー側がデジタルコンテンツを維持することに以前ほど積極的ではない可能性は十分にある。
さらに言えば、ソニーはVODサービス終了の告知で、「2021年8月31日(火)以降もPS Storeでご購入済みのビデオコンテンツは、PlayStation 5、PlayStation 4、モバイル端末でご視聴いただけます」と案内していた。今回の対応は、その約束との矛盾を浮き彫りにするものでもある。
いずれにせよ、この件は、ユーザーが購入しているのはプラットフォームのライセンス契約に依存した「仮のアクセス権」にすぎず、プラットフォームと配給会社の契約関係が変われば、いつでも失われる可能性があることを改めて示した事例と言える。実際、米カリフォルニア州でも、デジタルコンテンツのダウンロード販売は「所有権」ではなく「ライセンスの付与」であることを明示するよう事業者に義務づけている。
- Source: PlayStation LifeStyle
- via: Ars Technica
