発売は9月という説も有力に

折りたたみiPhoneのディスプレイ、サムスンが量産準備開始との報道

多根清史

Image:tinhkhuong/Shutterstock.com

アップル初の折りたたみiPhone向けOLED(有機EL)パネルについて、Samsung Display(以下、サムスン)がアップルから製造開始の承認を得たと報じられている。

韓国メディアThe Elecは業界関係者の情報として、サムスンが今年納入予定の約300万枚の初期パネル発注に対応するため、ベトナムにある後工程ライン(完成品モジュールに仕上げるための後半工程)の一部を稼働させ始めたと伝えている。

モジュール生産の承認を得るには、サプライヤー側が最終組立品質や製品性能、量産時の安定性を証明する必要がある。アップルの基準は歩留まり率70%以上とされており、サムスンは最終歩留まりが80%を超えたことで、この基準をクリアしたという。

サムスンは3年間の契約のもと、折りたたみiPhone向けOLEDパネルを独占供給するとみられている。その期間中、アップルは他社から折りたたみOLEDパネルを調達しない見通しだ。

ドライバー回路やフレキシブルプリント基板(FPCB)、保護部材の追加、最終検査、出荷を担う後工程は、サムスンのベトナム工場が担当している。同工場には合計約80本の生産ラインがあり、現在稼働しているのは約50本に留まるため、依然として十分な生産余力が残されているとのことだ。

これらのパネルには、CoE(Color Filter on Encapsulation)技術と、サムスンの最新OLED材料セット「M16」が採用される見込みである。CoEは偏光フィルターを取り除き、封止層の上に直接カラーフィルターを形成する技術で、より明るく、薄型化しながら省電力化と発色性能の向上を実現できるとされる。一方のM16は、従来世代と比べて輝度、色再現性能、寿命、電力効率を向上させるという。

アップルの折りたたみiPhoneは、7.8インチの内側(折りたたみ)ディスプレイと5.5インチのカバー(外側)ディスプレイを搭載し、Face IDの代わりにTouch IDを採用すると噂されている。また、A20 Proチップとアップル製C2モデムを搭載し、価格は2000ドル前後からになるとの見方が有力である。

発売時期については、折りたたみiPhoneは9月発売とみられるiPhone 18 Proシリーズより「やや遅れる」と著名ジャーナリストが述べていた。しかし台湾DigiTimesは最近、中国メディアの報道として「サプライヤーがアップルから本製品は9月発表予定とのガイダンスを受け取った」「別のサプライチェーン関係者も遅延の兆候は受け取っていないと述べている」と伝えている

関連キーワード: