原作ファンから反発を招くAI画像にどんな意味が

ホワイトハウスの「GTA6」風画像にツッコミ殺到。お約束の「左上にヘリ」も守られず

多根清史

Image:Rockstar Games

米ホワイトハウスの公式X(旧Twitter)アカウントは、先日公開された『Grand Theft Auto 6』(GTA6)のカバーアートをもじった画像を投稿した。そこにはトランプ大統領が描かれ、「Make America Great Again(アメリカを再び偉大に)」というスローガンが、GTAおなじみのフォントで表示されている。

画像には異なる4つのトランプ氏の姿が配置されており、本物の『GTA6』アートワークを思わせるピンクと紫の色調が採用されている。投稿には「我々はGTA6より先に、本当にアメリカを救ったんだ」とのフレーズが添えられているが、具体的に何から救ったのかは明らかにされていない。

また、この生成AIで作られたとみられる画像は、GTA本編シリーズで(一部の例外を除き)長年受け継がれてきた「左上にヘリコプター」というお約束を踏襲していない。実際、『GTA6』のカバーアートが公開された際には、「期待通りヘリが帰ってきた」と話題になっていたばかりだ

この投稿が行われたのは、ちょうどワシントンD.C.のリフレクティングプールが藻の大量発生によって「マウンテンデュー色」になっていることが話題になっている最中だった。そのため、一部では目くらましではないかとの皮肉も飛び交っている。

トランプ政権はリンカーン記念堂前のリフレクティングプールについて、「アメリカ国旗を思わせる青」に見せることを目的に底面を青く塗り直し、漏水対策や浄化システムの更新を含む大規模改修を実施した。投入された公費は約1400万〜2000万ドルにのぼる。

ところが、再開から数日から1週間ほどでプール全体に緑色の藻が急速に繁殖し、水面は黄緑色へと変色した。内務省や国立公園局の担当者は、「工事中に配管を停止していたことで残存していた藻が再稼働時に表面化しただけであり、一時的な現象だ」と説明している。

しかし専門家からは、青い塗装によって水底が暗くなり、水温が上昇した結果、かえって藻の繁殖を促進している可能性も指摘されている。さらに、この改修プロジェクトについては、歴史保全団体が「手続きや市民参加プロセスを無視した強引な改修だ」として訴訟を起こしている

今回の投稿に先立ち、ホワイトハウスはトランプ大統領や側近らが『ペルソナ5』風の演出で腐敗した政治家たちを総攻撃する動画も公開していた。政治的な主張の是非はともかくとして、細部の作り込みが甘く、原作へのリスペクトも感じられない生成AI画像や動画が、どれほどの効果を持つのかは興味深いところである。

なお、KotakuはGTA6の開発元であるRockstar Gamesにコメントを求めたが、同社広報は「コメントは控える」と回答している。

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