価格は未公表だが24万円以下か
クアルコム、新XRチップ「Snapdragon Reality Elite」発表。初搭載の「XREAL Aura」は2026年秋発売

米クアルコムは、AR/XRヘッドセット向けの新チップセット「Snapdragon Reality Elite」をAugmented World Expo(AWE)の基調講演で発表した。さらにXREALlも、このチップを搭載したXRグラス「XREAL Aura」(旧称Project Aura)を正式発表しており、2026年秋に日本、米国、英国、カナダ、韓国で発売予定とされている。
スペック面では、Snapdragon Reality Eliteは片目あたり最大4.4K解像度・90fpsをサポートする。これは現行のXR2+ Gen 2からの控えめなアップグレードだが、クアルコムによれば画質向上と低遅延化を実現するという。また、電力効率も大幅に改善されており、XR2+ Gen 2と比べて最大20%のバッテリー駆動時間向上を実現しながら、動作温度は最大12℃低く抑えられるとのことだ。
性能面でも前世代から大きく進化しており、「GPU性能は60%向上、CPU性能は最大30%向上、NPU性能は最大160%向上(48TOPS)」するとされる。これにより、性能を犠牲にすることなく、より小型で高効率なデバイスの実現が可能になる。また、フォトリアルなアバターやエージェント機能など、より高度なオンデバイスAI機能への対応も可能になると謳われている。
これまでクアルコムのVR/MR向けチップは「XR」ブランドで展開されてきた。現行の最新製品は、サムスンのGalaxy XRヘッドセットに搭載されるXR2+ Gen 2である。今後はSnapdragon Reality Eliteが、同社の最上位VR/AR/XRチップとして位置付けられることになる。
クアルコムの製品マーケティング担当ディレクターであるマシュー・デヘイマー(Matthew DeHamer)氏によれば、この新チップは同社のMR製品群における「新たな段階」を意味するという。とくに、外の景色を見ながら利用できる「シースルー」型デバイスや、生成AIを活用した機能に重点を置いているとのことだ。

このSnapdragon Reality Eliteを初めて搭載するデバイスが、XREAL Auraである。昨年夏にGoogleおよびクアルコムとの共同開発が明らかになった「Project Aura」が、製品版としてブラッシュアップされ、正式名称を与えられたものだ。
本製品は、スマートグラスと外部コンピューティングパックを組み合わせた分離型のAndroid XRデバイスであり、主な仕様は次の通りである。
- グラス本体重量:95g未満
- グラス側チップ:XREAL独自のX1Sチップ(120Hzリフレッシュレート対応)
- ディスプレイ:1920×1080 OLED、視野角70度(Flat Prism光学系)
- コンピューティングパック:Snapdragon Reality Elite搭載、メモリ12GB/16GB、ストレージ256GB/512GB、4455mAhバッテリー
- OS:Android XR(Google Gemini統合、Google Playストア対応)
なお、本体価格は現時点で公表されていない。その一方で、「XREAL AURA 特典プログラム」と「XREAL AURA 初回限定パス」の2種類のプログラムの受付が始まっている。いずれもデジタル商品であり、物理的な商品の発送は行われない。また、XREAL Aura本体そのものではないことも明確に案内されている。
それぞれの内容は次の通りだ。
【XREAL AURA 特典プログラム】
- 1万5000円を支払うことで、発売時に利用できる3万円分の特典コードを入手できる。差額の1万5000円分が実質的な特典となる
- 「商品の出荷順位を優先的に確保」とされており、実質的には優先購入権付きの割引クーポンといえる
- ただし、「本特典はXREAL AURA購入時のみ利用可能」「特典コードは発売後30日以内に利用必須」との条件がある。XREAL製品全般に使えるわけではなく、発売から30日を過ぎると無効となる
【XREAL AURA 初回限定パス】
- 価格は4万5000円で、その全額がAura購入時の製品代金に充当される
- 特典内容は「発売日出荷保証」「シリアルナンバー付き限定版」「4万5000円分の製品代金充当」で、世界限定2000件となる
- こちらもAura専用であり、「特典コード有効化前であれば全額返金可能」とされている。実質的には、限定版Auraを購入するための前払い権と限定シリアル取得権といえる
競合するスマートグラスと比べても圧倒的な性能を備え、さらにディスプレイも搭載することを考えると、本体価格はかなり高額になる可能性が高い。なお、米国向け公式サイトには「ベースモデルの最終小売価格は、適用される税金を除き1500ドル(約24万円)を超えない」との注記も記載されている。
