防衛企業Vantorとの提携は事実
『ポケモンGO』データ“軍事転用の噂”に「事実ではない」と公式声明

『ポケモンGO』のプレイヤーが収集したデータが、米軍ドローンのAI訓練に使われたとの噂に対し、Niantic Spatial広報が事実ではないとの声明を出している。
オランダのメディアTrouwは先週、『ポケモンGO』などNianticのゲームから集めた「300億件ものスキャン」が、米軍のドローン用AIナビゲーションの訓練に使われたと報じた。
ここでいう「スキャン」とは、ポケストップ等の地点をプレイヤーが動画で撮影する「ARスキャン機能」で、1本の動画をフレーム単位に分割した数を総計したものと説明されている。
プレイヤーはその報酬として、ハイパーボールやふしぎなアメ、ほしのすななどが与えられていた。なお、利用者はごく一部であり、この機能はすでにゲームから削除済みである。
これらのスキャンは現在、Nianticからスピンアウトした企業Niantic Spatialが保有しているとされる。同社はそれを、自社の高精度な世界モデル「Visual Positioning System」初期バージョンの構築・訓練に使用したと説明している。さらに、プレイヤーが自主的に利用規約に同意したと付け加えている。
上述のTrouw報道によれば、Niantic Spatialは、防衛産業とのつながりを持つ情報関連企業Vantorと提携したという。同社は、GPS信号が遮断・妨害されている環境でも、人や車両が自らの正確な位置を割り出せる技術の開発に取り組んでいるそうだ。この技術は爆発物処理ロボットなどの地上ロボットや、ドローンなどの航空システムにも応用でき、その基盤データにプレイヤーのARスキャンが使われていると伝えられていた。
この報道につき、Niantic Spatial広報は、Vantorとの提携が事実だと認めつつも(公式リリースも発表済み)、まだ初期段階であり、データの共有を含むものではないと米IGNにコメントしている。
同社の説明では、Vantorとの協力は「(視覚)センサーが現実世界で自分の位置を特定できるシステム」であり、GPSが届かない環境でも人や機械がリアルタイムで位置共有できるようにする技術であるとされる。この視覚的位置システムは部分的には “自主的なスキャン” に基づき訓練されているが、『ポケモンGO』のプレイヤーデータをVantorとの合意の一部として共有してはいないとのことだ。
なお、『ポケモンGO』自体は2025年3月にScopely社に売却済みである。Scopelyの広報担当者は「現在の『ポケモンGO』のデータはNiantic Spatialとは共有されていない」とし、過去のスキャン機能自体もすでにゲーム内から削除されていると表明している。
- Source: IGN
- via: PhoneArena
