予告から2年越しにようやく実現

アップル、新世代「Siri AI」を発表。メールや写真を理解するパーソナルAIへ

多根清史

Image:Apple

アップルはWWDC 26において、「Apple Intelligence」を中核とした“まったく新しいSiri”として「Siri AI」を発表した。既存のSiriを事実上置き換える形となり、「これまでよりはるかに有能でパーソナルなアシスタント」と位置づけられている。パーソナルコンテキストの理解、幅広い世界知識、オンスクリーン認識を組み合わせることで、より自然で実用的な支援を実現するという。

コア機能と特徴

  • Apple Intelligenceを基盤とした新アーキテクチャを採用し、理解力や推論能力をOS全体へ横断的に統合している。
  • メッセージ、メール、写真などに含まれる「パーソナルコンテキスト」を理解し、お勧めのレストランやホテルの予約番号、家族や友人との最近の旅行写真などを検索できる。
  • オンスクリーン認識により、画面上のコンテンツに関連する質問やアクションが可能となる。たとえばパーティーの案内メッセージをもとに料理のレシピ案を提示し、そのままメモへ追加できる。

システムのどこからでも会話体験

  • 回答の関連性や詳細度を高め、追加の質問を重ねながらやり取りできる“リッチな会話”に対応する。
  • iPhoneでは「Hey Siri」、サイドボタン、Dynamic Islandの下スワイプから起動可能。iPadおよびMacではSpotlightから呼び出せるほか、コンテキストメニューとの統合により、画像やファイルなどをcontrolキーを押しながらクリックして質問できる。

Siri専用アプリ

  • 過去の会話履歴を閲覧したり、新たな会話を始めたりできる専用の「Siriアプリ」を用意する。
  • iCloud経由でプライバシーを保護しながら会話履歴を製品間で同期する。MacでSiriと交わした会話の続きを、iPhoneやiPad、Apple Watch、Vision Proで引き継げる。

iPad/Mac/Vision Proでもビジュアルインテリジェンスが利用可能に

  • Padでは、スクリーンショット体験にビジュアルインテリジェンスを直接統合。画面内容をもとに検索や各種アクションを実行できる。
  • Macでは専用ショートカットからディスプレイ上の任意の領域を指定し、その内容についてSiriへテキスト入力で質問できる。
  • Vision Proでは、アプリウインドウや周囲の物体を見つめるだけでSiriに質問できる。空間コンピューティング向けの3Dビジュアライゼーションを採用している。

ライティング支援・システム全体の作文機能

  • Siri AIには「作文ツール」が統合され、ほぼあらゆる入力欄で文章の下書き作成や修正を依頼できる。
  • メールやメッセージでは、受信者ごとの普段の文体や句読点、箇条書きの使い方などを反映した下書きを生成する。さらに、既存テキストの改善提案や自動校正機能を、多くのサードパーティアプリを含むシステム全体で利用できる。

これらの機能は、iOS 27、iPadOS 27、macOS 27、visionOS 27向けに、すでに開発者向けベータ版の提供が始まっている。watchOS 27向けのSiri AI機能については、今後のベータ版で提供予定とのことだ。

一般ユーザー向けには、2026年内にまず英語設定ユーザー向けベータ版として提供され、その後ほかの言語にも迅速に拡大される見通しである。

対応デバイスとハードウェア要件は次の通りである。

Siri AI/Apple Intelligenceの一般要件

  • iPhone 16以降、iPhone 15 Pro、iPhone 15 Pro Max
  • iPad mini(A17 Pro搭載モデル)、M1以降のiPad
  • M1以降のMac
  • Apple Vision Pro
  • Apple Intelligenceを有効にした近くのiPhoneとペアリングしたApple Watch Series 10以降、Apple Watch Ultra 2以降、Apple Watch SE 3

より高機能なオンデバイスモデル(表現力豊かな音声、高度な音声入力など)の要件

  • iPhone Air、iPhone 17 Pro、iPhone 17 Pro Max
  • M4以降を搭載し、ユニファイドメモリ12GB以上を備えたiPad
  • M3以降を搭載し、ユニファイドメモリ12GB以上を備えたMac
  • M5搭載のApple Vision Pro

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