中古車も高くなってます
米国の新車購入者、2020年比100万人減。インフレと金利上昇で高嶺の花に

米国の自動車市場は、2020年から6年で約100万人の潜在顧客を失っている。2020年以前の新車・トラック販売台数は年間約1700万台以上だったが、2026年の予想ではこれが1600万台以下に減少すると見られている。
しばらく前の予想では、米国の新車販売台数はパンデミックによって起こった工場閉鎖や世界的なサプライチェーンの混乱から回復に向かい、最終的には元の水準まで戻ると言われていた。
だが現在、ゼネラルモーターズ、フォード、トヨタといった大手自動車メーカーの平均価格は5万ドルに達している。これにより、米国の新車価格を支払うことがますます困難になっている。
2020年以降、米国の総人口は約1000万人も増加した。だが、長期化するインフレやイランへの攻撃に伴う燃料価格の高騰、ローン金利の上昇などが重なり、米国の消費者はもはや自動車を新車で購入することが難しくなっている。
Wall Street Journalによると米国の業界アナリストは、年間新車販売台数が約1700万台にまで回復するのが今世紀の末ごろになると予測しているという。ボルボの最高商務責任者であるエリック・セヴェリンソン氏は、Wall Street Journalに対し「これは業界全体にとって深刻な脅威だ」と述べた。
もちろん、自動車メーカーのなかには低価格モデル投入の動きもある。たとえばステランティスは、700億ドルを投じて2030年までに事業再建をはかる「FaSTLAne 2030」計画のなかで、4万ドル以下の新型モデルを7車種、3万ドル以下のモデル2車種を北米向けに投入すると発表している。

しかし自動車購入情報サイトEdmundsのアナリストは、GMやフォードといった大手自動車メーカーは、価格を削って販売台数を増やすよりも、豪華な内装で飾り立てたピックアップトラックのような、利益率の高い高額車両を販売することで、販売台数は少なくともより大きな利益をあげていると述べている。高級車の購買層には、低価格車のような割引や特典をつけた販促キャンペーンなども必要ない。
この状況は、一部のメーカーには好都合かもしれないが、一般の自動車購入者をこれまで以上に苦境に立たせている。平均新車価格の高騰は、人々が自動車を買い替えずに乗り続ける傾向を生み出しており、そのせいで中古車市場も在庫の減少により過去最高の平均価格に近づきつつあるとのことだ。
金融サービス企業のS&Pグローバルによると、現在アメリカの道路を走る車の平均経過年数は約13年と過去最長になっているという。買い替えが進まなければ、路上を走る車両の安全性、環境負荷、そして経済の循環にさらに影響がおよぶ恐れがある。
先週、ミシガン大学が発表した米国の消費者信頼感指数は過去最低水準となっている。この指数は消費者目線から米国経済の健全性を図る指標であり、これが低くなれば、消費者は将来の経済状況を悲観的に捉えていることを意味する。つまり多くの人々がもはや新車購入を当たり前の習慣とは見なさなくなりつつあり、自動車市場を牽引するのが富裕層に偏りつつあることが、この指標の低下からもうかがえる。
- Source: Wall Street Journal
- via: Autoblog Gizmodo
