Apple Watchのセンサーも活用できる強み

iPhoneを奪われた瞬間に自動ロック。アップルが新たな盗難対策を準備か

多根清史

Image:Donenko Oleksii/Shutterstock.com

アップルが、iPhoneが手から引ったくられたことを検知すると、自動的にデバイスをロックする新たなセキュリティ機能を開発中だと報じられている。

同社は長年にわたり、「探す」や「アクティベーションロック」、「盗難デバイスの保護」などを通じて、iPhoneの盗難対策を段階的に強化してきた。しかし、これら保護機能の多くは、デバイスがロック解除されたまま盗まれた場合、ほとんど役に立たない。

つまり、手元で操作していたアンロック状態のiPhoneを奪われると、泥棒がタイムアウト前に個人データや機密情報へアクセスできてしまう問題が依然として残っている。

米9to5Macがコード解析した結果によると、アップルはシステムが「ユーザーの手からiPhoneが引ったくられた」と検知した際、自動的にロックする新機能を開発しているという。これはAndroidの「盗難検出ロック(Theft Detection Lock)」を想起させる仕組みである。

このシステムは、iPhone内外の複数のセンサー信号を組み合わせて動作するとされる。

  • 加速度センサー:iPhoneが手から引ったくられる際の急激な動きを検知する
  • Apple Watchとの距離測定:ペアリングされたApple Watchとの距離が急速に離れた場合、盗難を確認するシグナルとして利用する
  • 「盗難デバイスの保護」との連携:見慣れたWi-Fiネットワークへの接続状況や、自宅・職場などの「よく使う場所」にいるかを確認する

これらの条件を総合し、見知らぬ場所でiPhoneが持ち主から引ったくられた可能性を検知した場合、画面ロックだけでなく、「盗難デバイスの保護」が対象としている領域(パスワード、支払い情報、アカウント設定など)へのアクセスもまとめて制限されるとのことだ。

これらの機能がいつ正式発表されるか、詳細は不明である。しかし、9to5Macが確認したコードからは、現在も積極的に開発が進められていることは確実だという。今やiPhoneは、銀行口座や暗号通貨ウォレットなど個人資産を預かるハブとなっているだけに、できるだけ早い実装に期待したい。

関連キーワード: