「ひと目でアップルと分かる」アイコン化への挑戦

アップル製スマートグラス、高級デザイン×素材でMeta対抗? 4スタイル検証中か

多根清史

Image:TimeStopper69/Shutterstock.com

アップルが開発中と噂されているスマートグラス(ディスプレイ非搭載型)につき、デザインや機能の詳細を米Bloombergが報じている。

同社の未発表製品に詳しいMark Gurman記者によると、少なくとも4種類の異なるフレームスタイルがテスト中だという。Ray-Ban Metaスマートグラスのような競合製品に対して、デザイン面で差別化を図る戦略である。

これらはAR(拡張現実)グラスではなく、カメラやマイク、センサーを内蔵したシンプルなウェアラブル眼鏡である。iPhoneからの通知の中継、個人用の写真や動画の撮影、音楽再生、そして強化されたSiriやビジュアルインテリジェンスといったAI機能との連携が可能になる見込みである。

報告によれば、アップルはこれらのデザインを評価中であり、2015年にApple Watchを投入した際と同様、複数のカラー展開でいくつかのモデルを発売する計画とされる。

多くの機能は接続したiPhone側で処理する設計であり、Apple WatchとAirPodsを一体化したようなアクセサリ的な位置づけとなる見通しである。

前面カメラは楕円状にまとめて配置され、その周囲にインジケーターライトが設けられるという。撮影中はライトが点灯し周囲に知らせるなど、プライバシーへの配慮も盛り込まれる見込みである。

現在テスト中とされる4つのデザインは、具体的には次の通りである。

  • 大型の長方形フレーム(Ray-BanのWayfarer風)
  • スリムな長方形(Tim Cookが着用しているようなスタイル)
  • 大型の楕円または円形フレーム
  • より小型で洗練された楕円または円形フレーム

さらにブラック、オーシャンブルー、ライトブラウンなど、複数の仕上げも検討されている。AirPodsやApple Watchと同様、「ひと目でアップル製品と分かる」デザインの確立が狙いである。

注目すべきは素材である。一般的なプラスチックではなく、「耐久性が高く」「高級感のある」アセテートの採用が検討されている。これは植物由来のバイオプラスチックであり、環境負荷が低い素材と位置づけられる。メガネ用素材としては軽量で掛け心地がよく、金属に比べてアレルギーが起きにくい。一方で、一般的な樹脂フレームより価格が高くなりがちで、高温に長時間さらすと変形しやすい(車内放置は避けるべき)といったデメリットもある。

このスマートグラスは、早ければ今年後半、あるいは2027年初頭に発表され、発売は2027年春〜夏になる見通しである。

アップルは今後数年にわたり複数の「AI中心デバイス」を展開する方針であり、このスマートグラスもその一角を担う製品と位置づけられている。今後はカメラ内蔵AirPods、スマートホームディスプレイ、カメラ搭載ペンダントなどの投入も控えているとされる。

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