地上からは絶対に見られない月の姿

アルテミス2号の飛行士から、月の向こう側から見た「日食」や「月越しに見る地球」の写真が届く

Munenori Taniguchi

Image:NASA

有人月周回ミッションのアルテミス2号の飛行士たちは、月の向こう側から皆既日食を見るという貴重な瞬間を体験、その写真をNASAに送り届けてきた。

この現象は4月6日にオリオン宇宙船が月の裏側を回る軌道上で発生し、飛行士らは約53分間にわたり、太陽を覆い隠す真っ黒な月の姿を見ることができた。

Image:NASA

アルテミス2号の飛行士、ヴィクター・グローヴァー氏は「これはいまだに現実とは思えない光景だった。太陽は月の後ろに隠れてしまったのに、コロナはまだ見える。明るく輝いていて、月のほぼ全体を囲むように光の輪を作り出している」と述べ、さらに「太陽が月の裏に隠れてほんの数秒後には地球照(地球からの照り返し)が見える」と続けた。

さらに数時間後、飛行士らは月の地平線から浮かび上がる地球の写真を数枚、地上に送信してきた。1枚は巨大で圧倒的な存在感を放つ暗い月の上に、小さく三日月形をした地球が浮かんでいる様子だ。アルテミス2号の乗組員は、月曜日のフライバイの半分を少し過ぎたところで、この素晴らしい写真を撮影した。これは、地球が月の縁の向こうに隠れる直前の瞬間を捉えたものだという。

Image:NASA

さらに、月面の昼と夜の境目をズームアップして捉えた写真には、右下にオリエンターレ盆地と呼ばれる地形がはっきりと写っている。

そして最後は、凸凹としたクレーターの姿がくっきりと見える画像。これは月の南極エイトケン盆地の東端だ。

Image:NASA

この日食は、既に歴史的なミッションとなっているアルテミス2号にとっては数あるハイライトのひとつに過ぎない。

月面フライバイを終えた宇宙飛行士たちは現在地球への帰還途中であり、4月10日に帰還予定となっている。

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