ただの脅しか、本気か
イラン、OpenAIのアブダビのAIデータセンターを破壊すると予告

イランのイスラム革命防衛隊の広報官であるイブラヒム・ゾルファガリ准将は4月3日、米国とイスラエルの施設を「完全かつ徹底的に殲滅する」と予告する動画を公開し、特にアブダビにあるOpenAIの「隠された」300億ドルのStargate AIデータセンターを名指しした。
イランは先月、アラブ首長国連邦(UAE)にあるAmazonの複数データセンターにドローン攻撃を行い、損害を与えたことが報道されている。アナリストによれば、これらはデータセンターに対する既知の最初の物理的攻撃の一つである可能性があるとされている。
イラン・イスラム革命防衛隊(IRGC)は、米国とイスラエルの施設を「完全に破壊する」と述べており、今後さらに中東地域のクラウドおよびエネルギーインフラへの攻撃が拡大することへの懸念が高まっている。
声明の動画では、ゾルファガリ准将が攻撃を予告した際に画面が衛星写真レイヤーを使用したGoogleマップに切り替わり、砂漠地帯にズームして「Googleによって隠されていても、我々の目には何も隠せない」というメッセージが重ねて表示された。そして、映像は同じ地図上の同じ地域の「ナイトビジョン」ビューに切り替わり、アブダビにあるStargate AIデータセンターの様子がはっきりと示された。
ただ、この声明の信憑性については判断が分かれるところかもしれない。そもそも、そうしたダメージを与えることが可能であれば、この1か月間になぜそうしなかったのかという疑問が生じる。イランはここ数週のうちに、NVIDIA、Microsoft、Apple、Google、その他14社の米国テクノロジー企業に対しても同様の脅迫をしているが、実行には移していない。
もし攻撃したくてもできなかったのだとすれば、実際にその運用を停止させられるだけの損害を与えることができたAmazonのAWSデータセンターへの攻撃も、たまたま対象地域の防御網を突破できた幸運な事例だった可能性も考えられる。
とはいえ、あまり希望的な観測ばかりを信じて油断していると、実際に攻撃能力があった場合に人的被害が拡大する恐れもある。今回は300億ドルのOpenAIのデータセンターが名指しされたが、中東における米国の資本が入っている企業や施設は全体的に、今後さらに攻撃の可能性を警戒しておくべきだ。
また湾岸諸国は、AIやその他ハイテク企業の施設周辺の防空体制を強化しなければならなくなるが、それ以外にも実際に被害が出るのを防止するために、外交的な緊張緩和策を講じるよう米国に求める可能性も出てきそうだ。
さらに、イランによるハイテクインフラへの攻撃が継続的に行われるようであれば、中東地域、特にUAEやサウジアラビアが積極的に働きかけている、ハイテク企業誘致の動きも再考せざるを得なくなるかもしれず、今後の事態の推移が気になるところだ。
- Source: Furkan Gözükara(X)
- via: Tom's Hardware
