東京では4月5日まで
XREALのARグラスで「電脳空間」へ。タチコマが案内する『攻殻機動隊展』の没入体験

「攻殻機動隊」全アニメシリーズを横断する大規模展『攻殻機動隊展 Ghost and the Shell』が、虎ノ門ヒルズのTOKYO NODEにて4月5日まで実施されている。まもなく東京では終了となるが、2026年夏には関西巡回展として、兵庫県立美術館での開催が決定している。
TVアニメ最新作『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』まで網羅した本イベントでは、各アニメシリーズの原画や映像、そしてアーティストと共創した現代アートを楽しめる。また、本イベントのために作られた150種類以上のオリジナルグッズも人気だ。今回、このイベントに協力しているARグラスメーカー「XREAL」の取り組みを取材した。

このイベントでは、作品で描かれてきた電脳感覚を疑似体験できるARコンテンツ「電脳VISION」という取り組みを行っている。体験には入場券と別途料金(前売り1300円/会期中1500円・税込)が必要で、各回数量限定の事前予約制となっている。

電脳VISIONは、会場内を巡りながら、タチコマによる解説を聞けるというコンテンツだ。ARグラスにはXREALの空間コンピューティング対応モデル「XREAL Air 2 Ultra」を使用。同社のコンピューティング端末「XREAL Beam Pro」に接続し、今回のために制作したアプリを操作して楽しめる。
担当者によると200台ほどのセットを用意しているが、それでも足りないタイミングがあるほどだという。ちなみに体験は90分制で、アプリには90分のカウントも付けられている。また長時間の使用になることから、Beam Proにはモバイルバッテリーが繋げられた状態で用意されている。

体験できるコンテンツは28シチュエーションとなっており、脚本はイベントのために用意されている。タチコマの声も玉川砂記子さんによる新規アフレコだ。
Air 2 Ultraが内蔵するカメラを使い、床に設置されたマーカーを読み取ることでコンテンツを開始できる。展示に入って最初のマーカーでは、空間にタチコマが現れる。タチコマは空間に固定されているので、その場にいるような体験ができる。これは、アプリとシステムの開発を行った、STYLYのロケーションベースド・エンターテインメント(LBE)技術によるものだそうだ。

個人的に驚いたのは、原画などが展示されている「GALLERY B “DIG”」での演出だ。各解説ごとにマーカーを読み取るのではなく、1度マーカーを読み取れば、展示の前に立って選択(空間にある目印を一定時間見る)するだけで解説が始まる。空間を自由に動きながら原画などの解説を楽しめるので、拡張された世界に入り込める感覚がある。



また、会場から見える東京タワーを組み合わせたARの演出も注目だ。日中はカーテンで窓が隠されているが、日没後は窓の外が見えるようになるので、本来の演出は夜だけ楽しめるようになっている。次に開催する兵庫県立美術館でもその場所に合わせた演出をしたいそうなので、どのようになるのか楽しみだ。

今回のコンテンツはKDDIが企画しており、KDDI、XREAL、STYLYの3社で半年以上前から作ってきたという。200台ほどのAir 2 Ultraを運用するのは初の試みであり、またマーカーをこれほど暗い場所で使用するのは初めてだったそうで、調整にも苦労したそうだ。

ちなみに、Air 2 Ultraには視度補正機能が搭載されていない(インサートレンズで対応)ため、眼鏡ユーザーは眼鏡の上からグラスをかけることになる。記者も眼鏡ユーザーだが、眼鏡の上からでも快適に楽しめた。
実際の体験はテキストで伝えきれないので、できれば実際に体験してほしいところ。東京の方々はこの週末で終了してしまうが、記事執筆時点ではまだ「電脳VISION体験チケット」の空きがあるようなので、気になるならぜひ訪れたいところだ。
