動画のコメントは荒れています

NVIDIA、ゲームキャラクターを「フォトリアル化」するDLSS 5新機能。今秋より提供へ

Munenori Taniguchi

Image:NVIDIA, Capcom

DLSS 4.5を発表してまだそれほど日が経っていないように思えるが、NVIDIAは早くも新しいバージョンとなるDLSS 5を発表した。

このバージョンでは最初に、リアルタイムのニューラルレンダリングモデルを使用して「ピクセルにフォトリアルなライティングとマテリアルを融合」し、ゲームのキャラクター(の、特に顔面)を、実在する人物であるかのように見せるデモンストレーションが『バイオハザード レクイエム』、『ホグワーツ・レガシー』、『Starfield』の3作品を用いて公開された。

百聞は一見にしかず。公開された動画を見れば、DLSS適用なしの状態とDLSS 5を使用した場合のキャラクターの見栄えの違いがよくわかる。ただし、この視覚的効果に対する人々の反応は賛否両論…と言いたいところだが、YouTubeのコメントを見る限りでは「否」の反応がかなり多い。

NVIDIAはこれを「2018年のリアルタイムレイトレーシングの登場以来、コンピュータグラフィックスにおける最も重要なブレークスルー」だと自画自賛している。だがそれは、ゲーマーたちが求める方向性とはズレているような気がしてならない。

問題は、DLSS 5をかけた映像では、キャラクターの顔がDLSSなしの場合に比べ、まるで別人のように変貌していることだろう。DLSSはジオメトリーやテクスチャーアセットを変更するものではないが、『バイオハザード レクイエム』の登場人物であるグレースの表情はほうれい線が濃く現れ、目の下にもまるで過労気味の会社員のような”クマ”が目立つ。また『ホグワーツ・レガシー』のサンプル映像では、老婦人の顔のしわが盛大に強調されて、かなり高齢化したように見える。

Image:NVIDIA, Bethesda Softworks

一方、『Starfield』のデモンストレーションは、DLSS 5の効果が最も良い方向に作用しているように見える。『Starfield』は、もともとのキャラクターの表情がどこか無感情な印象が強いため、ライティングや目もとの印象が変わるDLSS 5の効果と相性が良いのかもしれない。

ただ、もとの顔にベセスダゲームらしい「味」を感じていた人は、その趣ある顔から特徴的な部分が抜けてしまったような印象を受けそうだ。とはいえ、これらはすべて主観的な感想であるため、全体的にDLSS 5の効果を適用したほうが良いと思う人もいるだろう。

どうせ比較するなら、DLSSなしの映像ではなく、現在のDLSS 4.5を使用した映像とDLSS 5を比較すべきだったような気もする。

ゲーム技術メディアのDigital Foundryは、ベセスダで『Fallout』シリーズや『The Elder Scrolls』シリーズの開発を指揮してきたトッド・ハワード氏が、『Starfield』におけるDLSS 5の効果を「個人的に承認」したと主張し「NVIDIAがDLSS 5を披露し、それをStarfieldで動作させた時、その映像の躍動感に驚きました。私たちは実際にプレイしました。皆さんにもぜひ体験していただきたいと思っている」とのハワード氏のコメント要約を伝えている。

NVIDIAは、この技術デモはまだ開発段階で、今後も変更や改善を続けていく予定だと述べている。また、今秋にリリースされた際には、デモで作品が登場したカプコン、ベセスダ、ワーナーのほか、NetEase、Tencent、Ubisoftなどのゲームで当初からサポートされる予定とのことだ。

ちなみに、今回公開されたデモはGeForce RTX 5090を2枚搭載したPCで実現されており、1枚をゲームの描画、もう1枚をDLSS 5専用として動作させているとのこと。リリースまでには、これを1枚のビデオカードで動かせるようにするとしているが。このデモほどの画質レベルでスムーズな動きを再現するのは、よほど高性能なグラフィックカードでなければ難しいかもしれない。

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