PS5 Proの価値がさらに上がりそう

PS5 ProのAIアップスケーリング刷新。「PSSR 2」配信開始、FF7リバースなど12本に対応

多根清史

Image:Sony

ソニーはPS5の最新システムアップデートにおいて、進化版PSSR(PSSR 2.0)の配信を本日3月17日から開始した。PSSR 1からの大幅な改善とされ、PS5 Proの存在意義を高める技術である。

このPSSR(PlayStation Spectral Super Resolution)は、AMDのFSR 4技術を基にしたソニー独自のAIアップスケーリングで、低解像度でレンダリングした映像を4Kなどへ高解像度化しつつフレームレートを向上させるものだ。また、PS5 ProのGPUに搭載されたAIアクセラレータ(RDNA 4由来の専用ハードウェア)に依存しており、無印PS5が恩恵を受けることはない。

新たなPSSRは、ニューラルネットワークとアルゴリズムを一新。テンポラル処理を活用しピクセル単位でゲーム画像を分析しながらアップスケーリングを行う仕組みとなっている。これにより「画像再構成の精度が向上し、モーションの安定性も改善される」という。

PlayStation Blogによると、この新PSSRは本日から次の12本のゲームでサポートされる。

  • SILENT HILL 2
  • SILENT HILL f
  • ドラゴンエイジ: ヴェイルの守護者
  • モンスターハンターワイルズ
  • ドラゴンズドグマ2
  • 紅の砂漠
  • Rise of the Rōnin
  • 仁王3
  • CONTROL
  • Alan Wake 2
  • Senua’s Saga: Hellblade II
  • FINAL FANTASY VII REBIRTH

さらに今後、『Assassin’s Creed Shadows』と『Cyberpunk 2077』にも対応する予定である。PlayStation Blogの記事では、PSSR 2がPSSR 1と比べてどれほど大きく改善されているかについて、開発者のコメントも掲載されている。

また、ゲーム映像の技術的分析で知られるDigital Foundryも、PSSR 2の初の詳細分析を公開している。それによると、PSSR1の弱点だったノイズやちらつき、RTGI(リアルタイムで光の反射を自然に計算するレイトレーシング技術)の不安定さが大幅に改善されたとの評価である。

各タイトルごとの主なポイントは次の通りだ(Digital Foundry分析より)。

  • SILENT HILL f:葉の脈絡やRTGIの脈動が完全に解消。ノイズも減り、以前の「壊れた」ような画面からクリーンな映像へ改善。
  • FINAL FANTASY VII REBIRTH:フェンスや葉の描写が安定し、髪のディテールも向上。無印PS5の30fpsモードを上回る品質。
  • ドラゴンエイジ: ヴェイルの守護者:葉や布地の描写は改善。ドット状のパターンは一部残るが全体としては向上。
  • モンスターハンターワイルズ:地平線や船のエイリアシング(ジャギー)が解消され、SSR(スクリーンスペース反射)も安定。

こうした初期の評価から、新PSSRはPS5 Proの正当性を高め、開発者の柔軟性を広げる技術としておおむね好意的に受け止められている。メモリやストレージ価格の高騰によりゲーミングPCの値上がりが当面続くと見られるなか、PS5 Proへの注目もさらに高まりそうだ。

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