プロ向け「Vixion02Pro」も登場
ViXionの自動ピント調節メガネ、視野2.4倍の新モデル「ViXion02」

ViXionは、オートフォーカスアイウェア「ViXion02」を4月17日に発売する。価格は11万円(税込)。ビックカメラ(21店舗)、ヨドバシカメラ(22店舗)、メガネのヨネザワ(全店舗)、メガネ一番(沖縄県内3店舗)にて取り扱う。また、専門用途に特化させた「ViXion02Pro」も同時展開。こちらは専門商流のみでの販売を予定する(価格はオープン)。
液体レンズと眉間の距離センサーを使うことで、5cmから無限遠までメガネ側でピント調節できるアイテム。老眼や近視といったピント調節不全という課題に向けて開発されている製品で、シリーズ累計でクラウドファンディングで5.5億円の支援、そして累計1.4万台超を出荷した。初代モデル「ViXion01」は2024年、第2世代「ViXion01S」は2025年に登場し、今回で3世代目となる。
ViXion02では、レンズ部分の口径を5.8mmから9mmに拡大させており、面積にすると視野2.4倍になっている。これにより、同社は「PCのスクリーンくらいはカバーできる」と説明する。従来のViXion01Sと同様、レンズ挿入可能なアウターフレームは取り外し可能。また、従来からテンプルの長さや太さ、鼻パッドを改良することで装着性も高めている。


派生モデルのViXion02Proでは、消毒できる耐アルコール素材を本体に使用。使い捨ての飛沫防止アイガードにも対応するほか、クリップ式のLEDライトも眉間に固定できる。さらにルーペを下に傾けて見るような使い方ができる、最大30度のチルト機能がテンプルに組み込まれている。


両モデルとも、スマートフォン・タブレット向けのViXion Connectアプリに対応する。充電時間は約3時間で、連続使用時間は最大15時間。ピント合わせに要する時間は約0.1秒となる。アウターフレームを含まない質量は、ViXion02が40g、ViXion02Proが44g。
発表会では、同社取締役CINOの内海俊晴氏が登壇し、液体レンズの原理について説明した。同社によるとメディアの前でレンズの仕組みを説明するのは初めてだという。

ViXionには液体レンズに「エレクトロウェッティング技術」というものを使用。内海氏はこれについて、「テーブルの上に水滴を垂らすと丸くなるが、ベースがプラスチックだったり金属だったり違うと、膨らみが違う」と前置き。そして「ある電圧の値を変えることで膨らみを変えるという原理を使っている」と説明する。

ViXionの液体レンズは、パッケージの中に水(電気を通す)と油(電気を通さない)を閉じ込めており、水の上に電極、油の下に絶縁膜と電極を設けている。そして、独自のアルゴリズムで電圧を調整してレンズの膨らみを変えているそうだ。なお、液体が揮発しないよう厳重にパッケージングしており、加えて揮発しにくい液体を用いているとのこと。
一方で、内部の液体に重力がかかることから、レンズを大型化すると重力の影響が大きくなるという。製品は水平ではなく垂直で使うため、飛び跳ねたり歩く振動でも、歪みや度数変化に繋がってしまう。液体の粘性を高めれば重力の影響は減らせるが、その代償としてピント調整の反応速度が遅くなってしまうという。

こういった課題から、新製品の開発には1年半におよぶ期間がかかったそうだ。どのような液体を使い、どのような体積で、どのような数の変化をさせればいいか、シミュレーションを重ねて調節してきたそうだ。結果的に、口径を拡大しながらも「前回のモデルと同じスピードで動けるようにしている」と内海氏は述べた。

なお、現状の原理のままでは「大きくするのは難しい」と内海氏は説明する。開発のための資金調達も完了し、違う原理で大きくさせるための開発もスタートしている。その目標について「15mmや20mmの物を作りたい」と内海氏は語った。
