カナリアトラップと呼ばれる戦術でリーク犯を追跡

Rockstar Gamesが『GTA 6』リーク防止に偽情報を自ら放流か

Munenori Taniguchi

Image:Rockstar Games

SNSが普及した現在、人々が注目する商品やプロジェクトの情報は、もはや事前に流出するのが当たり前の時代になってしまった。かつては極端な秘密主義として知られたアップルですら、主力商品のiPhoneやMacに関する情報は、発表前にほとんど出てしまいがちだ。

ゲーム業界もそれは同じで、注目される作品ほど情報が流出してしまうことが多い。特に、過去10年間で最も成功を収めた作品である『Grand Theft Auto V(GTA V)』に続くシリーズ最新作『Grand Theft Auto VI(GTA 6)』に関する情報は、世界中のファンが求めているものだろう。

GTA 6は、開発半ばの2022年に大規模な流出事件に見舞われている。当時大きく報道されたこともあり、記憶に残っている人も多いであろうこの事件では、別のハッキング事件を起こして身柄を拘束されていた少年ハッカーが、監視のために滞在させられていたホテルの一室からRockstar Gamesに不正アクセスを仕掛け、まんまとゲームのテストプレイを収めた動画90本以上などを流出させた。

しかし現在、Rockstar GamesはGTA 6の開発において、社内にも極めて厳重な機密性とセキュリティ体制を敷き、部門ごとにあえて微妙に異なる情報を伝えることで、それに関する情報がリークしたときに、その出所を特定しやすくしているという。これは、諜報活動で使われる「カナリアトラップ」と呼ばれる手法だ。

この方法の採用を社内に秘密にする必要はない。むしろ、このようなやり方をしているとわかっている方が従業員がリスクを感じ、情報のリークをためらわせるのに効果的だ。そして、重大なネタバレだけでなく、ゲーム発売まで高まっていく市場の期待を台無しにするような、些細なヒントの流出も阻止できることが期待される。

実際にRockstarは昨年、公開されたフォーラムサイトでゲームに関する機密情報を議論したとして、複数の従業員を解雇したと主張した(従業員らは組合結成について議論していたせいで解雇されたと主張し係争中)。そんなこともあり、いまでは従業員は誰も外部に対してGTA 6について語らなくなったと報じられている。

前作のGTA Vは、2013年に発売されて以来、現在も非常に多くのプレイヤーがプレイし続けており、その誰もがGTA 6の発売を待ちわびている。GTA 6はこれまで幾度か発売時期の延期を重ねてきたが、現在の発売日は2026年11月19日とされており、あと9か月に迫ってきた。とはいえまだ半年以上の時間があるとも言える。

ゲームの発売までには、新たなティーザー動画の公開やプロモーションなどとともにリーク情報も出てくるかもしれない。しかしそれはRockstarが流した偽情報かもしれないので、決して鵜呑みにせず、発売日を待つのが良さそうだ。

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