0秒で切り替えられるUPSモードも新搭載
Jackery最大容量、5040Whのポータブル電源「5000 Plus」。出力6000W、拡張バッテリーで最大30240Whに

Jackery Japanは、同社史上最大容量となるポータブル電源「Jackery ポータブル電源 5000 Plus」を6月30日に発売する。価格は799,000円(税込)。ソーラーパネルとのセットも969,000円(税込)で用意する。
5040Whの容量と、6000Wの定格出力、12kWの最大瞬間出力を実現したポータブル電源。拡張バッテリー(容量5040Wh/439,000円・税込)も用意され、最大となる5台を接続した場合には、合計30240Whまで容量を拡張できる。
質量は60kgとなるが、キャスターとキャリバーを備えており、スーツケースのように移動させることができる。外形寸法は420W×635H×390Dmm。セルを直接ボトムケースに統合するCTB(セル・トゥ・ボディ)技術により、本体設計のコンパクトさ、耐震性、耐久性も高めている。

出力は合計11ポート。4つのAC、2つのUSB Type-C(各最大100W)、2つのUSB Type-A(各最大18W)、シガーソケット、NENA L14-30R(100V/200V AC・最大30A)、NENA 6-20 AC(200V AC・最大20A)を装備する。

バッテリーにはリン酸鉄リチウムイオン電池を採用。4000回の充放電サイクルを行っても70%の容量を維持するとしており、1日1回充電しても約10年使用できるとアピールする。独自の自然放電抑制技術も備えており、25±3度の室温で保管する場合、1年間放置しても100%から92.6%までしか減らないため、長期保管でもすぐ使えるとしている。
バッテリー本体の充電については、AC入力とカーチャージャー、そしてソーラーパネル入力に対応。ソーラーパネルについては、同社の折りたたみ式ソーラーパネルといった低圧のものだけでなく、屋根の上に設置するような高圧の太陽光発電システムにも対応する。AC入力とソーラーパネルの同時入力(ハイブリッド充電/最大4000W)にも対応し、その場合は催促1.4時間でフル充電が可能だ。
また、ACからバッテリーを充電したまま、本機に接続した家電などが使えるパススルー機能も搭載。新たに、停電発生時にACからポータブル電源側に切り替えるUPS機能も備える。新たに0秒以内に切り替えられ、サーバーなどにも最適とする「オンライン UPS」機能に対応。0.02秒未満で切り替える従来の「バックアップ UPS」も引き続き搭載する。なお、デフォルトではバックアップ UPSに設定されており、アプリからモードの変更が可能。

アプリでは、ポータブル電源の稼働状態をリアルタイムでチェックすることも可能。電池残量だけでなく、充電状況、使用可能時間、出力/入力値などが確認できる。夜間など電気料金の安い時間だけ充電できる「スケジュール充電」、太陽光の発電量を時間・日・週・月・年単位で確認できる「ソーラー発電アナリティクス機能」、設定した容量を超えた場合に太陽光充電のみに制限する「自家発電モード」といったモードも用意している。
別売アクセサリーとして、屋外の濡れる場所でも本体を保護できるプロテクトカバー(19,900円・税込)も用意する。左右の通気口を塞がないデザインとなっているため、カバーを装着したままの使用に対応。ディスプレイ周りは窓になっており、カバー装着状態でもバッテリー残量などを確認できる。

同社がポータブルの家庭用蓄電システムに参入した理由について、同社マーケティング本部 マーケティング第一部 広報の犀川雅未氏は、「ポータブル電源の大容量化の需要」と「蓄電システムの需要」の増加があると説明する。
ポータブル電源は家電量販店において、2024年に前年度比90%の成長を記録。そのうち、数量構成比で35%が大容量モデル(1000Wh以上)となり、大容量モデルの需要が増えてきているという。また、太陽光発電が拡大するなか、売電価格が下落傾向にあることから自家消費をするために、家庭用の蓄電システムの市場規模も広がっていくことが予想されるそうだ。

そのような状況のなか、家全体の電力バックアップも担えるような大容量のモデルを投入するかたちとなる。2025年内発売予定の切り替え分電盤を設置・利用することで、家のコンセントからポータブル電源の電気を使えるようになることも予定しているそうだ。