Xbox 360タイトルの復刻は魅力
マイクロソフト、過去タイトルをPCやクラウドでも遊べる「Xbox Classics」本格始動か

マイクロソフトのXbox部門は、Xbox 360や初代Xboxの名作タイトルを、PCや現行Xbox、そしてクラウド(xCloud)上でもプレイ可能にする大規模な後方互換・エミュレーション強化プロジェクト「Xbox Classics(仮称)」を進行中であると報じられている。
この情報は、XboxやGame Pass関連のリークで知られるYouTuberのeXstas1s氏が、独自の情報筋をもとに主張していることだ。
「Xbox Classics」は単なる後方互換ではなく、グラフィックと安定性の向上、Game Passとの統合、PCや携帯型デバイス、クラウドでのプレイ対応など、現代のプレイ環境に最適化されたエミュレーションプラットフォームとして開発されているという。
大きな驚きとされるのは、PC向けXbox 360エミュレーター「Xenia」チームと直接協力していることだ。Xbox 360はPowerPC系CPUと独自設計GPUを搭載しており、PCのx86/64アーキテクチャとは大きく異なるため、精密なエミュレーションは非常に難しいとされてきた。その中で、Xeniaは高い動作安定性と対応タイトル数の多さで定評がある。
XboxエンジニアたちはXeniaチームと連携し、エミュレーション精度とパフォーマンスを強化。これにより、これまで一部タイトルに限定されていた後方互換機能を大幅に拡張し、さまざまなデバイスで幅広い旧作タイトルを楽しめるようになる方針だとされる。
このプロジェクトは2026年、Xbox誕生25周年記念として、2段階で発表・展開される計画であるという。第1弾では『Fable 2』『Skate 3』『Gears of War 3』『Batman: Arkham Asylum』といった人気作が最適化され、安定性やビジュアル面での改善が図られている。
さらに、追加タイトルとして『Def Jam Fight for New York』『Assassin’s Creed Brotherhood』『Castle Crashers』『Darksiders 2』『Left 4 Dead 2』『Prince of Persia(2008)』『Skate 2』などもリストアップされている。これらはGame Pass経由で順次提供される予定であり、技術的あるいはライセンス的な制約は残るものの、今後も対象作品は増えていく見込みである。
なお、マイクロソフトは次世代Xboxについて「ほぼ100%の後方互換」を公式に約束していたこともあり、今回の情報にはかなりの信憑性があるとみられる。
今回の動画では、このプロジェクトが「ゲーム保存」と「レガシーの尊重」という観点からも画期的であり、マイクロソフトが過去タイトルの活用と現代的な再生に本気で取り組んでいることが強調されている。
実際、10年以上前に発売されたレトロゲームのうち、約9割がすでに合法的にプレイ困難となっているという調査結果もある。レトロゲームファンやゲーム史研究者にとって、現状は厳しさを増す一方である。
そうした中、Xboxがハードやクラウドを横断する広範な後方互換強化によって、競合他社との差別化を図るのかもしれない。
- Source: eXstas1s(YouTube)
- via: Wccftech