最大44.1kHz/24bitだそうです

Spotifyアプリに「ロスレスプラン」に関する新たなコード発見。早ければ数週後にも開始か

Munenori Taniguchi

Image:Anastasiia Sapozhnikova/Shutterstock.com

Spotifyの最新デスクトップアプリのコードから、ユーザーが首を伸ばして待ち望んでいる「ロスレスプラン」に関する新たなコードが複数発見され、早ければ数週間後にも提供が開始されるのではないかとの憶測を呼んでいる。

ソフトウェア技術者でありリバース・エンジニアでもあるクリス・メッシーナ氏によると、Spotifyデスクトップアプリが水曜日にリリースしたビルドに、「ロスレス」への言及が大量に現れたという。これらのコードスニペットは主に、ロスレスプランが何を提供するのか、サービスの使い方やトラブルシューティングの方法をエンドユーザーに知らせるためのヘルプカードに紐付けられている。

たとえば、あるヘルプ文書には「Lossless music, now in premium」という文言が記されており、別の文書には「最高24bit / 44.1kHzのSpotify最高音質」との記述が発見された。また、ある文書では、一部の楽曲でロスレスフォーマットで提供されない場合があることや、再生機器のインターネット接続状態によっては、最高の音質で再生する場合に影響が出る可能性があることを警告しているとのことだ。なかには、ロスレスフォーマットの楽曲は「Spotify Connect対応の機器や有線ネットワークに接続されたデバイスで楽しむのがおすすめ」との宣伝文句も発見された。

これらはすべて、Spotifyのデスクトップアプリの解析で発見されたものだが、Redditユーザーのu/bendotlcは、モバイルアプリの最新バージョンの方からも、やはりロスレスに関して「Spotifyの最高音質を紹介します。最大24-bit/44.1 kHzの高忠実度の音楽が楽しめます」といった記載がコードの中から見つかったと報告した。u/bendotlcは、発見時点ですでにロスレス再生機能はアプリに搭載されているが、現在は無効化されていると主張している

SpotifyがCDロスレス音質のプランについての計画を初めて発表してからもう4年以上が経つ。だが、この音楽ストリーミングサービスは、いまだにその開始時期を明らかにしていない。

これまでにも、アプリのコードの中にロスレスに関する記述が見つかったことはあった。だがそのいずれもが、その記述に関する機能がすぐに提供されるわけではないことを示してきている。

最近の決算報告の場でも、Spotifyのダニエル・エクCEOは「スーパーファン」向けのプレミアム製品に注力しているとしつつも、高音質なストリーミングオプションがいつ開始されるのかについての情報を明言しなかった。

Spotifyが2021年に「Spotify HiFi」なるロスレス音質プランの計画を初めて発表したとき、このサービスは「CD品質のロスレスオーディオフォーマット」でユーザーに音楽を提供する予定だと発言。その数年前には、すでに同社はロスレス・オプションのテストを実施していた。

だが現段階に至っても、まだロスレス音質プランは開始していない。Spotifyは最近ロスレスサービスの開始が遅れた理由として、レコード会社とのライセンスの問題があったことを指摘した。

とはいえ今年初頭には、SpotifyはWarner MusicやUniversalなどといったレーベルと新たな契約を結んでいる。Bloombergなどは、Spotifyが2025年広範に高音質でのストリーミングを可能にするプレミアムプランとして「Music Pro」を開始すると報じた。ただ、Spotifyはこれらの報道に対してコメントしていない。

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