もともと通常の検索よりは時間がかかっていましたが…

GoogleフォトのAIライブラリー機能「Ask Photos」の展開が一時停止。パフォーマンス低下により

Munenori Taniguchi

Image:Google

Googleは、昨年5月のGoogle I/Oで発表し、一部の国で早期アクセスの提供を開始した、Googleフォトライブラリー検索機能「Ask Photos」の展開を一時停止している。

この機能は、Gemini AIチャットボットを使用して、自然な言いまわしでの検索要求に応じて、ライブラリーから画像を検索する機能だ。例えば、過去に子供の誕生日パーティーでどんなテーマを選んだか、どの国立公園を訪れたかなどを尋ねることができる。

Googleは6月3日に、この機能が改良され、引用符を使用して「ファイル名、カメラモデル、キャプション、または写真内のテキスト」内で完全に一致するテキストを検索したり、引用符なしで視覚的な一致も含めた検索が可能になったことを発表した。

だが、この機能の早期アクセスユーザーの一部は、X上で「従来の検索と比べて動作が遅く、メリットがあまり感じられない」と不満を述べている。

Googleフォトのプロダクトマネージャー、ジェイミー・アスピノール氏は、このXユーザーの声に返答する格好で、「Ask Photosは、レイテンシー、品質、UX(ユーザーエクスペリエンス)の面で、必要なレベルに達していない。これらの問題に対処する間、展開は非常に少数への提供で一時停止している。2週間ほどすれば、元の検索速度などを取り戻した改良版を提供できる予定だ」と述べた。

GoogleがAI機能の展開を一時停止するのは、Google検索に「AIによる概要」を提供開始したとき以来かもしれない。この機能は導入した後で、オバマ元大統領をイスラム教徒の大統領と紹介するなど、ときおり意味不明な概要を表示することがSNSに投稿されて話題になった。

Googleは発表当時、「Ask Photos」にはGemini AIモデルの「最も高性能な」バージョンを使用していると述べていた。

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